必然

音楽のヒットにはいろんなパターンがある。一気に時代の流れに乗って売れてしまうパターン。また、楽曲の良さが徐々に浸透してゆっくりと売れていくロングヒットのパターン。最近ではCD不況のせいもあって、一気に勢いよく売れるというケースよりもロングセールスを記録するというパターンが増えている。有線のリクエストやFM局でのONAIR、あるいは口コミで徐々に浸透してロングセールスになるというケースだ。

テレビの主題歌ということで、上の例にはちょっと当てはまらないが、中島みゆきの「地上の星」などは典型的なロングヒット曲だ。発売からはや4年、今でもなお売れ続けている。そんな「地上の星」が、この20日のオリコンチャートでついに首位を獲得した。登場130週目の首位獲得は新記録だそうだ。

ここにきての首位獲得は、やはり紅白出演の効果ということになるだろう。また、ロングヒットを記録したのは「プロジェクトX」という人気番組の主題歌であることが大きな要因である。日本の発展を支えた無名の人たちをとりあげる「プロジェクトX」という番組の主題にマッチした歌であり、先行きの見えない不景気の中に生きる人たちに先人達の偉業を思い起こさせることで勇気を与えるそんなメッセージソングとなっている。そして、その楽曲の内容が評価されここまでロングセールスとなったのだと思う。

日々のささいな出来事や、恋愛のことなどを歌う曲が多い中で、こういう強いメッセージソングが評価されるのは、一回聴いたらすっと流れていくような音楽ではなく、本当に心に浸透する音楽が求められているからなのだ。

最近、CD不況と言われて久しい。そんな中でこの曲に限らず、地道にリスナーの評価を広げてロングヒットにつながる曲が増えている。一方、大量にCMを流し、ファッションのように着こなすそんな音楽は確実に世間から目を背けられてきている。

このことが意味しているのは、単純なことだと思う。本当にいいものは必ず売れる、それだけのことだ。時代は本当にいいものを求めているのだ。そして、同じように僕も本当にいいものを手に入れたいといつも思っている。

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