22歳の私

その少女は、中学の頃、深刻ないじめに遭って一時は自殺まで考えていたとき、ラジオから流れてきたJUDY AND MARYの曲に生きる勇気をもらいました。その時の経験から、人を歌で元気づけられるようになりたい。そう思って、歌手を目指します。

そして、ASAYANのロックボーカリストオーディションにチャレンジ。結果は惜しくも落選。あきらめかけていた彼女の元に届いたユニット結成とデビューの誘い。それには、ハードルがありました。5万枚を手売りできたらデビュー。

すべてはそこから始まりました。芸能界という荒波の中での激動の日々。

少女から大人へと変わっていく多感な時代を芸能界という世界に身を投じて生きてきた一人の女の子がそこにいました。そして、今、彼女は22歳になろうとしていて、落選して果たせなかったソロで歌う夢が今実現しようとしているのです。

雑音混じりのラジオから流れてくるメロディと歌詞に彼女の歴史を感じました。いや、なによりもそのボーカルに彼女の想いを強く感じました。

だから、僕は、この晴れの舞台、そして、「小さい頃に描いてた理想の大人とは違うけど、あの頃よりも自信がある22歳の夢」に心から賛辞を送りたい。

そうすべては、彼女が、「自分で決めた」ことなのだから・・・。